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日々メディアから流れるニュース、情報について思うところを記します。

経営

頼りになるプロ

数日前にパソコンが壊れた。

「unknown hard error」とやらが出てきて、まったく動かなくなってしまったのだ。

修理に出そうと思い、電話帳で調べてみた(こういうときにタウンページは役に立つ)。

広告を出している、とある会社に電話をして、症状を説明、復旧できる可能性はあるか聞いてみた。「パソコンにはハードディスクという部品があってそこが壊れているかもしれない」と、アホに説明するようにのたまう。そんなことはわかっている。「こいつは素人だな」と、バレバレだ。

聞けば出張費5千数百円、診断費3千数百円とぬかす。行って見るだけでこれだけかかるというのだ。パソコンに詳しくない客をなめている。

即座に電話を切って、小さなパソコン工房を探し当てて電話した。

「持ってきてくれたらただで見ます、ハードディスク交換なら9千いくらです」。実に良心的。早速持ち込んで修理してもらった。

データも、すべてとはいわないが、大方復旧できた。ハードディスクは交換したが、社長が2日かけてデータを移してくれたのだ。症状の説明も非常にわかりやすい。「これぞプロ」と感心させられた。

こういうプロが近所に存在することは非常に心強い。

「相手の知識レベルを短時間で把握して、そのレベルで相手にわかるように話す」「普段はいてもいなくてもわからない。けど困ったときには確かな腕でサポートしてくれる」。

小生もコンサルとしてこんなプロになりたい−。こんなことを思いながら今日はいろいろなソフトの入れ直し作業を行った。

冗談のような郵政公社のカイゼン

29日の朝日新聞(大阪版)1面に面白い記事が出ていた。http://www.asahi.com/business/update/1029/006.html

郵政公社が、トヨタ自動車の社員の指導を受けて、無駄を省く「カイゼン」に取り組んでいるが、あまりうまくいっていないという内容である。トヨタ社員は、現場で局長に「クビだ!」とののしったり、「かわいそうな連中だ」と思ったことなど、上辺だけのカイゼンであることを報告書としてあげているという。

局側の職員は、「区分け作業時の椅子がなくなったので腰痛になった」「慣れない方法で来年の年賀状配達が心配」などと、組合の強い職場らしく、子供のような感想が載っている。

結果、昨年度の人件費も超過勤務手当も前年度より増えたという、「オチ」までついている。

記事内では、トヨタOBが「導入先の個性を肯定せず、風土づくりをせずに手段だけ持ち込んでも失敗する」、郵政公社の部長が「今後実効果が出る」と、発言が反対ちゃうんかいなと思わせる、冗談のようなコメントが載っているのも笑わせてくれる。

サービス業に工場の管理手法を持ち込んでもなぁ…。現場の職員は何とも可愛そう。しかし、郵便局では、お役所の窓口と同じく、順番待ちの客が何人いようが、ぶらぶらしている職員がたくさんいるのも事実。今更遅いかもしれないけれど、先進的なサービス業のノウハウを入れる方が、お互い幸せだと思います。

JRの乗り心地

国の地域ブランドの仕事で、最近月に2、3回和歌山県串本町へ出張する。新大阪からJRの特急オーシャンアローか特急くろしおで行くのだが、その乗り心地がすこぶる悪い。特にくろしおは最悪。酔う。吐きそうになる。友人のコンサルタントも同じことを言っていた。

線路が狭い、古いことに加えて、くろしおは車両も古い。いい加減にこの車両は引退させるべきではないか。JR西日本は、都市部のスピードアップも良いが、こうした地方路線にも金を使うべきだ。

都市部と言えば、大阪環状線を青い車両が走っている。これはこの前まで東海道線(京都線、神戸線)を走っていた普通車だ。環状線はオレンジ色ではなかったのか。古い車両を使い回すのも何だが、色ぐらい塗り替えろよ、と言いたくなる。

差別発言を許さぬ企業

今日の日経(大阪版)によると、積水ハウス株式会社が、同社の在日コリアンの従業員が、顧客から差別的な言動を受けたとしておこす慰謝料請求裁判を、訴訟費用を負担するなどして支援するとのことである。

事実関係はこの報道でしかわからないので、コメントしづらいが、従業員をこういった形で支援する企業が出てきたことは素晴らしいことではないか。

解雇、過労死等々で、会社と従業員の間の訴訟はよくメディアでも取り上げられ、労使という立場上両者はとかく対立しているものと我々は受け止めがちだ。

こうしたなかで「差別は悪い」という価値観を共有し、ともにその是正を目指していこうという姿勢を見せた同社の対応は大いに評価してもいいのではないか。頑張れ積水ハウス!

学者の話は難しい

芝浦工大MOT研究科長・東京大学名誉教授の児玉文雄氏の講演を聴く機会があった。

技術経営の重要性、「戦略」の重要性、プラットフォーム産業創立の必要性…。1時間半と時間が限られていたこともあり、あれもこれもと盛りだくさん。話の内容自体は興味深く、「なるほど」と思わせる部分も多かったのだが、如何せん話が難しい。

どうも学者の先生は、「聞き手のレベルに合わせて話す」ということをあまり意識していないように見受けられる。私も講演やセミナー講師をすることが時々あるが、聞き手がどこまで理解してくれているかは常に気になるものである。うなずく人が多ければOKだし、「ポカーン」としている人が目につけば、出来るだけかみ砕いたり、寄り道をしたりと工夫するようにしている。

「高名な学者とお前を一緒にするな」という声が聞こえそうだが…。

こんな無責任体制でいいのか

ワールドカップの日本惨敗の責任はどうなっているのか。

オシム新監督、中田英寿の引退と矢継ぎ早に騒動がおこり、協会の責任問題がどこかへ忘れられてしまった。

過去(今大会)の反省なくして、4年後を語るなんて、ちゃんちゃらおかしい。失敗した原因を真摯に振り返り、長期・中期・短期とわけて対策を練るのはスポーツも経営も同じこと。

川淵キャプテンは本当に食わせモノだ。

セルジオ越後さん、キャプテンになってください。

 

頑張れ!マーベリックス

NBAに興味のある方はあまりいないでしょう。

私は、ダラス・マーベリックスの大ファンです。

数年前までは、「全米のプロチームのなかで一番弱い」と揶揄されたチームが、ことしは初めてのファイナルを戦っています。全米一まであと2勝と迫っています。

このマブス(米国ではよく名前を縮めます)、選手より有名なのがオーナーのマーク・キューバンです。昔からこのチームの大ファンであった彼は、ネット放送の大成功で巨万の富を得、ついにチーム買収してしまったのです。ファンが高じてオーナーになるという、夢のような話です。このオーナー、地元の試合には必ずベンチ横に陣取り、ときには興奮のあまりコートに飛び出したり、コーチさながらの振る舞いをしたりと、物議を醸しています。連盟からの罰金も桁外れです。

でも、誰も彼を責めたりはしません。ドアマットチームだったマブスをここまで強豪に押し上げたのは彼の功績以外にないからです。ファンは彼に感謝し、彼の行動を笑いながら見守っています。マブスファンもオーナーのファンなのです。

ひるがえって、我が国のプロ野球。ホークスもイーグルスも、オーナーがチームに愛情を注いでいるとはとても感じられません。サラリーマンオーナーに率いられる他のチームなど論外です。そもそも野球そのものが好きかどうか疑わしいレベルです。悲しい限りです。

イーグルスベンチ上の席で、接待ではなく、本当に野球を楽しみ、イーグルスの選手の一挙手一投足に笑ったり、怒ったり、悲しんだり、怒鳴ったりする三木谷オーナーの姿を拝見したいものです。

阪急と阪神の経営統合

阪急と阪神が経営統合に向けて動き出した。関西に住む我々としては、大いに興味がわくところだ。

「高級」「エレガント」な阪急、「庶民的」「野暮ったい」阪神。「宝塚」「東宝」「大規模な沿線開発」と進取の気性に溢れる阪急、「タイガース」「阪神百貨店の地下食品売場」以外にこれといったコンテンツはなく、ひたすら梅田−三宮間に電車を走らせてきた超保守的な阪神。

同じ地域を舞台にしながら、企業イメージ、沿線のイメージ、ひいては沿線住民のイメージまでこれほど対照的な電車も珍しいのではないか。もっとも最近は、阪神沿線もマンション開発が進み、かつての「工場街を労働者を乗せて走る電車」というカラーは大いに弱まっているが…。

統合効果としては、「梅田の一体開発」以外に見いだせないのが苦しいところ。「保線等の効率化が図れる」等株主対策上メリットを強調しているが、どれもパッとしない。

私は阪急沿線に住んでいるが、地元住民からするとこの阪神間、東西は電車が3本も走っていてすこぶる便利なのだが、南北がやたらと不便。南北を結ぶ電車は阪急今津線だけで、あとはバスかタクシー。この不便さを解消できたら、統合効果も大いにあった、と言えるのだが。

個人の動機付けこそ重要

トリノオリンピックで日本人選手がメダルを獲れない。理由はいろいろあるのだろうが、私は選手一人ひとりの「動機付け」に問題があるのではないかと思える。

先進国である日本に、かつてのように国威発揚を求めるのは無理がある。結局個人個人が戦うための動機、つまり「何のために戦うのか」というモチベーションが明らかに不足しているのではないだろうか。

米国のスノーボード選手は明らかに金と名誉である。彼らの多くはプロなのだから当たり前であり、実にわかりやすい。フィギュアも将来のプロとしての格付けにつながる。ウィンタースポーツの盛んなヨーロッパも、名誉に直結するのだろう。

翻って日本はどうか。ウィンタースポーツは総じてマイナーである。日頃どうやって飯を食いながら練習しているのか心配してしまうほどである。

これは企業も同じだろう。「会社のため」=「個人の幸せ」という時代は終わった。個人個人が働く理由を見つけ出して働く、いわば自己実現の一つの場が会社なのである。一人ひとりのモチベーションが集まり、相乗効果を発揮して結果として会社が伸びていく。「場」としてふさわしくないとなれば、よりよい場を求めて転職する、もしくは独立をする。当たり前になっている。

個人のモチベーションが維持できない会社は、廃れていくのだ。

早稲田ラグビーの快挙に思う

ラグビー日本選手権で早稲田がトヨタ自動車を破った。学生が社会人に勝ったのは何年ぶりのことだろう。

これで同校の清宮克幸監督が注目されるだろうと思いながら、日経を見ていると、もう本が出ていました。「究極の勝利−最強の組織とリーダーシップ論」(講談社)です。中身については読んでいないので何ともいえません。

しかし、日本人は(外国の状況は知りませんが)、スポーツとリーダーシップ論、ひいては経営論を結びつけるのが本当に好きです。ついこの前までは神戸製鋼の平尾選手の本が書店にあふれていました。今度は清宮監督です。ゴールデンイーグルスの野村監督の本もベストセラーです。

スポーツは勝ち負けがはっきりしているので、勝つチームには何か理由があるはず、それはリーダーが優れているからだろう、という発想なのでしょう。しかし、これは少々単純ではないでしょうか。彼らのリーダーシップを否定するわけではありませんが、一つのチームが黄金期を築くには様々な要因があるはずです。

もう少し深い分析をしなくては、本棚に本が増えるけど、会社はちっとも変わらない、という状況が続くだけではないでしょうか。

 

Profile
湯浅伸一
10年ほど地方紙で記者をしていました。
その後創業に参画し、現在は、関西で中小企業診断士をしています。
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