メディアをよむ

日々メディアから流れるニュース、情報について思うところを記します。

ジャーナリズム

あまりにお粗末な田母神論文

田母神俊雄前空幕長の「論文」とやらを、APAグループのホームページからダウンロードして読んでみた。あまりのレベルの低さに唖然とした。これが我が国を守る航空自衛隊トップのレベルなのか。

そもそもこれを「論文」と呼んでいいものやら。普通こういったものは「エッセイ」と呼ぶのではないか。思いついたこと、単なる自分の信念をひたすら書き連ねているだけ。引用している本も、いわゆるその手の本ばかりである。小林よしのりの漫画を読んでいっぱしの論客になった気分でいる若者と何ら変わらない。大学生の卒業論文でももうすこしましではないか。防衛大学に卒業論文はなかったのか。百歩譲って「論文」だとしても、これはトンデモ論文なのである。

このひとの考えは、いわゆる対中戦争、対米戦争すべてが「陰謀」であり、日本は被害者であるというものだ。しかし、「陰謀論」を展開すればするほど、その陰謀にはめられた旧日本軍のおバカぶりを強調することになってしまうのだ。「だまされるおまえがアホなんや」と言われればそれまでであり、行き着くところ仕返しをするしかないである。すべての陰謀論の弱点である。

こういうエキセントリックな人間が制服組のトップであるということが、我が国のまともな防衛論議を妨げていることに、ご本人は気付いていないのではないか。一民間人となってどんどんトンデモ話を聞かせてください。

松山市の皆さん

来る総選挙に向けて、大学時代の落研の先輩、ゼミでも先輩である永江孝子さんが、愛媛1区から、民主党候補として立候補しました。

地元南海放送のアナウンサーで、知名度は抜群。でも自民党の相手は安倍内閣で官房長官を務めた塩崎恭久。これは手強い。応援に駆けつけたいものですが、ちょっと遠い。松山の方、落語好きの方、是非応援してください。

道路特定財源を見直すなら税金廃止が本筋

道路特定財源の見直し論議が進んでいる。安倍首相としても、小泉前首相に負けない改革の姿勢を見せるためにも、これらの一般財源化を目指しているようだ。

しかし、こんなおかしな話はあるまい。道路の整備を目的に徴収されている税金を他のことに使えるようにするということ。これが「改革」で、反対するのは道路族議員など「抵抗勢力」というわけだ。

確かに族議員の利権を奪う可能性が高いので、彼らは反対するだろう。かといって、反対することが改革に抵抗する勢力と印象づけようとするのは無理がある。

一般財源化すると言うことは、道路整備が一応終わったと理解せざるを得ない。ならば、これらの税金は廃するのが本筋ではないか。税収が足りないのなら、こんなこそくな手段はやめて正々堂々と増税すればよい。

これが許されるなら、「福祉目的です」と言って消費税率を上げても、いつ「特定目的を外しましょう」と言い出すかわかったものではない。納税者を平気でだます前例を作ることになることに気づいていないのではないか。

 

逃げる男、安倍晋三

自民党の郵政反対議員11人が復党を果たしそうだ。

「去年の総選挙は何だったんだ」「選挙費用の税金の無駄遣い」等々世間からは非難囂々である。反対に自民党内では、中川幹事長が表に立って、復党推進派から袋だたきである。

しかし、自民党の総裁は安倍晋三である。この後に及んで、彼がこの問題についてどう考えているのか、全く見えない。中川幹事長が伝聞を伝えているだけである。

これはどういうことか。私が思うに、安部晋三はこの問題から「逃げている」のである。つまり決断力がない、もしくは郵政民営化や政党や選挙のあり方について何の考えもないということ。これがこの国のリーダーなのである。

思えばこの人、「北朝鮮問題で毅然とした態度をとった」とかで人気が出た。しかし、小泉さんと一緒に北朝鮮に行った折り、金正日相手に直接文句を言ったわけではないのである。帰ってきてから「自分は平壌宣言に反対だった」と、何を勘違いしたか、さも英雄気取りであった。いつも日本国内、つまり安全な場所で吠えているだけなのである。

血筋や見栄えがいいだけで総理になった、情けない男ではないか

知事の汚職に新聞は責任はないのか

福島、和歌山ときて次は宮崎…。知事の汚職である。

知事は住民の直接投票で選ばれるという点で、米国の大統領型権力者である。議院内閣制における総理大臣より、ある意味権力を有しているともいえる。それだけに議会等権力を監視する機能、とりわけジャーナリストの役割は重要であるあはずである。

本来なら、こういう事態になる前に権力者の実態を暴き、有権者に伝えるべきなのがメディアの役割である。和歌山県知事などは、「改革派知事」としてメディアはこぞって持ち上げていた。ところが一転、逮捕劇となるとまさに手のひらを返したように、裏でこれまでどれだけ危ないことをやっていたか、を暴き始めるのである。まさに「水に落ちた犬」状態である。

外様知事が地方で降り立って当選することがどれだけ大変なことか、さらに当選回数を重ねていくこと=地元にとけ込むことがどういう副作用を生んでいくか…、ジャーナリストなら当然知っていたはずだ。しかし、書かない、書けない。書くとしたら地元オンブズマンの告発があって初めて「ニュース」となるのが実情である。

実は有権者はこうした知事の実態を噂で知っている。県庁に出入りする業者ならなおのこと。つまり誰でも知っていることをメディアは書かない、読者も「どうせ○○新聞は書かないだろう」と、端から信用していない。こんな社会がまともな民主主義社会といえるのだろうか。

 

団塊世代をすっとばせ

安倍晋三政権が誕生する。

散々文句を書いたが、53歳の宰相誕生である。

初の戦後生まれ首相とのことだが、このまま世代交代が進めば、戦後生まれで最も多い「団塊の世代」がすっ飛ばされたことになる。これは面白い。戦後の社会をある意味リードしてきた世代が、学生運動は別にして、政治的には実権を握ることなく引退してしまうのである。

このままボランティアだ、地域貢献だ、いやいや孫の世話だ、と一線からフェードアウトしていくのだろうか?

安倍さんは年寄り臭いなあ

安倍さんが、次期首相なることが確実になりました。

53歳という若さは魅力でしょうが、なんだか清新さというか、若さへの期待というものが全く感じられません。

クリントンが出てきたときの米国、ブレアが政権を取った英国。そのフレッシュさが輝きを放ち、変わり映えしないこの国からみれば眩しかったものです。ともに右派から左派への政権交代と世代交代がうまくマッチして、希望というものを感じたのです。

それに比して、安倍さん。同じ自民党内の疑似政権交代であり、その思想信条、言動があまりに年寄り臭いというかおもしろみがありません。超保守主義というか、時計が逆回りしてしまった感じです。小泉さんの方がよほど若々しかったのではないでしょうか。「希望」とか「期待」とか全く無縁。どちらかと言えば「復古」「懐古」のイメージです。なぜ戦後民主主義にどっぷりつかって育った世代がこういう価値観を持つのか全くわかりません。まあ、単に「戦後」を否定するのがなんとなくかっこいいというレベルにしか過ぎないのでしょうけど…。

自民党は「選挙に強い顔」として、政策そっちのけで安倍さんに雪崩をうちましたが、「選挙に強い」かどうかは大いに疑問ですね。民主党は大チャンスです。

植草センセイったら…

植草一秀センセイが、また捕まった。今度は女子高生に痴漢って…。

手鏡事件で冤罪を訴えながら控訴しないという不可解な行動をとっていた植草センセイ。政府・自民党の経済政策を真っ向批判したから、「嵌められた」と主張していた植草センセイ。

1回なら謀略説も「絶対にない」とは片付けられないが、2回となると…。やはり女子高生好きは本物の病気だったんですねぇ。

一般紙はどこも事実を淡々と伝えていますが、スポーツ新聞はみな田代まさしと同じ扱い。「センセイ」という肩書きを持つ、女子高生好きの困った有名人がまたやっちゃった、といった調子で、なんだか可哀想になってきます。

エコノミストとしては、内容、見栄えともいい学者だったと思うだけに、残念です。もう復活は難しいだろうなあ。

自民党の終わりの始まり

安倍晋三官房長官がようやく自民党総裁選出馬を表明した。対立候補があまりに弱い、というか自民党各議員の「勝ち馬に乗りたい」というあまりに無節操な発想のおかげで、何とも締まらない総裁選である。

安倍さんの「美しい国」というのもよくわからない。この人の系譜から考えると、究極の右派政権であることは間違いない。こんな、何の苦労も知らない3世議員が、「再チャレンジできる社会」などと、堂々と語っているのは、何かのブラックユーモアではないかとさえ思えてくる。それでも自民党は、「若い」「男前」「女性に受ける」つまり「選挙に強そう」という一点で、安倍支持に雪崩を打っているのだ。

内部での活力が失われつつある自民党。安倍総裁誕生は、自民党の終わりの始まりであるような気がしてならない。まあ、一度終わるべき政党ではあるのだが…。

大阪府は府民「不」栄誉賞を

亀田興毅選手の、横浜アリーナで行われたプロボクシングWBAライトフライ級王座決定戦の判定が大騒ぎ(?)になっている。

大晦日にこの選手の初防衛戦中継を予定していたTBSとしては、ここで負けてもらってはこれまでの努力が水の泡。確かに当人の努力、練習量はすごいのだろうが、「メディアによってつくられた王者」というイメージができてしまったのはつらいところ。減量がきつい、との理由でベルト返上もささやかれている。

そこで気になったのが、TBS系列の毎日新聞の報道ぶり。さすがは新聞。ガッツ石松氏らの判定に対する批判、TBSに対する抗議、判定方法の解説、と冷静な記事が並んでいてほっとした。

しかし、本当に私が憂うのは、彼の使う言葉である。これで彼らの汚い大阪弁が、メディアを通じてこれからも巻き散らかされると思うと、関西人としては怒りすら感じる。「大阪弁」=「大阪人」=怖い、礼儀知らず…、というイメージがますます強固になってしまう。いっそ大阪府は、府民栄誉賞ならぬ府民「不」栄誉賞をこの人に出してほしいものだ。

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