29日の朝日新聞(大阪版)1面に面白い記事が出ていた。http://www.asahi.com/business/update/1029/006.html

郵政公社が、トヨタ自動車の社員の指導を受けて、無駄を省く「カイゼン」に取り組んでいるが、あまりうまくいっていないという内容である。トヨタ社員は、現場で局長に「クビだ!」とののしったり、「かわいそうな連中だ」と思ったことなど、上辺だけのカイゼンであることを報告書としてあげているという。

局側の職員は、「区分け作業時の椅子がなくなったので腰痛になった」「慣れない方法で来年の年賀状配達が心配」などと、組合の強い職場らしく、子供のような感想が載っている。

結果、昨年度の人件費も超過勤務手当も前年度より増えたという、「オチ」までついている。

記事内では、トヨタOBが「導入先の個性を肯定せず、風土づくりをせずに手段だけ持ち込んでも失敗する」、郵政公社の部長が「今後実効果が出る」と、発言が反対ちゃうんかいなと思わせる、冗談のようなコメントが載っているのも笑わせてくれる。

サービス業に工場の管理手法を持ち込んでもなぁ…。現場の職員は何とも可愛そう。しかし、郵便局では、お役所の窓口と同じく、順番待ちの客が何人いようが、ぶらぶらしている職員がたくさんいるのも事実。今更遅いかもしれないけれど、先進的なサービス業のノウハウを入れる方が、お互い幸せだと思います。