安倍晋三官房長官がようやく自民党総裁選出馬を表明した。対立候補があまりに弱い、というか自民党各議員の「勝ち馬に乗りたい」というあまりに無節操な発想のおかげで、何とも締まらない総裁選である。

安倍さんの「美しい国」というのもよくわからない。この人の系譜から考えると、究極の右派政権であることは間違いない。こんな、何の苦労も知らない3世議員が、「再チャレンジできる社会」などと、堂々と語っているのは、何かのブラックユーモアではないかとさえ思えてくる。それでも自民党は、「若い」「男前」「女性に受ける」つまり「選挙に強そう」という一点で、安倍支持に雪崩を打っているのだ。

内部での活力が失われつつある自民党。安倍総裁誕生は、自民党の終わりの始まりであるような気がしてならない。まあ、一度終わるべき政党ではあるのだが…。