ラグビー日本選手権で早稲田がトヨタ自動車を破った。学生が社会人に勝ったのは何年ぶりのことだろう。

これで同校の清宮克幸監督が注目されるだろうと思いながら、日経を見ていると、もう本が出ていました。「究極の勝利−最強の組織とリーダーシップ論」(講談社)です。中身については読んでいないので何ともいえません。

しかし、日本人は(外国の状況は知りませんが)、スポーツとリーダーシップ論、ひいては経営論を結びつけるのが本当に好きです。ついこの前までは神戸製鋼の平尾選手の本が書店にあふれていました。今度は清宮監督です。ゴールデンイーグルスの野村監督の本もベストセラーです。

スポーツは勝ち負けがはっきりしているので、勝つチームには何か理由があるはず、それはリーダーが優れているからだろう、という発想なのでしょう。しかし、これは少々単純ではないでしょうか。彼らのリーダーシップを否定するわけではありませんが、一つのチームが黄金期を築くには様々な要因があるはずです。

もう少し深い分析をしなくては、本棚に本が増えるけど、会社はちっとも変わらない、という状況が続くだけではないでしょうか。