昨日の続きである。

ど塢要なまでの広域化
JRは、大阪を中心に「アーバンネットワーク」と称して広域化を図っている。
広域を電車を乗り換えることなく行き来できることがメリットである。
しかし、これも行き過ぎである。

関西の新快速電車は「野洲」と「播州赤穂」を結ぶものが多い。
野洲は滋賀県、赤穂は兵庫県の西の果て、ほとんど岡山県である。
これを一本の電車でつないでいる。
私もかつてよくこの路線を利用したが、ダイヤの乱れはひどいものがあった。
特に冬場。滋賀県はよく雪が降る。ここで雪が降るとこの新快速は走れない。
滋賀県で雪が降ることによって、例えば三宮から姫路(赤穂のずっと手前)まで乗りたい乗客まで多大な迷惑を被るのである。
姫路で踏み切りに異常があれば、京都や滋賀にまで影響が及ぶ。

おまけに路線が複雑化、ダイヤは超過密化しているので、影響は当該電車だけにはとどまらない。
一本の電車のダイヤが乱れると、大阪駅や尼崎駅を通る全ての電車に影響が出てしまうのである。
郵政三事業ではないが、「リスクの遮断」ができていないのである。

同じように京阪神を結ぶ阪急電車の場合はどうか。
阪急はすべて梅田を起点に三宮、京都、宝塚とつながっている。
京都で何かトラブルが発生しても、その影響は梅田と京都の間で吸収されてしまう。
神戸線や宝塚線の乗客が被害を被ることは滅多にない。

こうみると、JRには、トラブルの影響を吸収するクッションとしてのターミナルがないのである。阪急、阪神なら梅田駅、南海なら難波駅、京阪なら京橋といったターミナルである。

これは、広域化で顧客の利便を図っているように見せながら、かえって不便を押しつけているように感じられる。大阪駅をターミナルにして、路線は全て大阪で切る。
滋賀や京都から神戸や姫路に行きたい人は、大阪でいったん乗り換えればよいだけの話である。

1本の電車のわずかな遅れが、関西全域のJRのダイヤを狂わせる−。
今回事故を起こした運転士の焦りは痛いほどわかる。