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日々メディアから流れるニュース、情報について思うところを記します。

2005年10月

無難な自民党新憲法草案

自民党が新憲法草案を発表した。なんだか拍子抜けの内容である。http://www.jimin.jp/jimin/shin_kenpou/shiryou/pdf/051028_a.pdf

前文で国民が「国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務」を持つとしたこと、九条を改正して「自衛軍」を明記した、新しい権利をいくつか加えたことぐらい。公明党や民主党に配慮した結果だろうが、これでは何も憲法改正などたいそうなことをたくらむ必要などないのでは。

しかし、唯一保守の思想を採り入れたと言える「国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務」ってなんか嫌だ。愛情や気概なく、国を守ることは憲法違反ってことだ。そもそも「国民の責務」などを憲法に書くこと自体、憲法の在り方としてはおかしいのだ。

自民党支持者は馬鹿だと言いたいのか

今日の朝日新聞1面トップ(10月25日、大阪版)は、興味深い。先日の総選挙で投票政党と影響を受けたメディアの関連をアンケート調査した結果を載せている。

結論から言えば、自民党に投票した人はテレビ報道から影響を受けた人が多く、民主党支持者は新聞の影響が大きいとのことである。

小泉首相の政治姿勢、選挙手法、テレビのワイドショーをさんざん批判してきた流れから読むと、民主党支持者は新聞をよく読む政治意識の高い人、反対に自民党に投票した人はテレビしか見ない馬鹿である、と言うことなのだろう。

数字をよく見ればわずかの違いなのである。確かに自民党投票者はテレビが20ポイントぐらい多いが、民主党もわずか4ポイントさである。それを鬼の首でも取ったかのように1面トップで扱う傲慢さ。

かつて土井社会党が大躍進したときも、「消費税反対」「ダメなものはダメ」一本槍であった。このとき社会党に投票した人も馬鹿だったということだろう。


不公平な日本シリーズ

日本シリーズは、案の定タイガースの2連敗でスタートした。タイガースの巻き返しは正直厳しいだろう。このままマリーンズが優勝すると、プレーオフ制度導入後2年は、パリーグの連覇となる。

もしこのままタイガースが敗れるようなことになれば、敗因の一つはやはり試合からあまりにも遠ざかったことによる「勘」が鈍ってしまったことだろう。

プレーオフは連戦とはいえ、勝ち上がってきたチームには疲れを吹き飛ばすくらいの勢いがある。プレーオフで主力がけがでもしない限り、パリーグ優位は否めない。

日本一はやはり対等な条件で決めてほしいものだ。早急な制度の見直しを望みたい。

日本シリーズが遠すぎる

パリーグは、マリーンズとホークスのプレーオフたけなわである。マリーンズの31年ぶりの優勝も興味深いし、接戦が多く、試合自体大変面白い。

翻って、セリーグのタイガース。リーグ優勝が決まって半月余り。いくらなんでも、日本シリーズが遠すぎる。プレーオフ制度がある限り、日本シリーズでは試合を続けているパのチームが優位なのは間違いない。

プレーオフという、優勝の価値を決める大事な制度が、片一方のリーグだけで行われていること自体がおかしいのである。セリーグも、同制度の導入を検討しているとしているが、仮に導入しても、スタートは2007年からとのこと。何というスピード感のなさ。やるなら来年からスタートしたらいいのだ。それでも1年もの猶予がある。

プロ野球という組織、特にセリーグは、ほんまに救いようがない。

タイガースは誰のものか(3)

村上ファンドに対する風当たりは、阪神電鉄首脳とのトップ会談を終えても弱まる気配はない。

電鉄首脳の記者会見を見て唖然とした。社長は、「タイガースを100%子会社として持っている方が阪神電鉄の価値が上がる」という旨の発言をしている。タイガースは、電鉄本体の価値を上げる存在でしかないわけだ。

この会社は、最近になって西梅田地区の開発を進めているが、これまでは電車を走らせて二流百貨店を経営する以外になんにもしてこなかった。その結果、バブルの痛手を被ることもなく「優良会社」との評価を得た。経営者としては無能であったに等しい。

タイガースにしてもしかり。はっきり言ってジャイアンツという東京、中央、権威を象徴する存在があったからこそ、何の努力をすることもなく今日の人気を得 たのだ。かつての2リーグ分裂時に、他の電鉄会社と同じくパリーグに行っていれば、果たして今日のタイガースがあっただろうか。

甲子園球場は確かにすばらしい球場だ。しかし、座席の狭さ、飲食類の貧弱さはどうだ。「甲子園幻想」にあぐらをかいて、金を払って見に来てくれるファンに対するサービスは最低ランクだ。最近のマリーンズやファイターズのファンサービスの真剣さを見てみろ、と言いたい。

それにメディアに出てきてしゃべるファン。「なにわっち」さんのブログでも述べられているが、 いまや「阪神ファン」は完全に根來・ナベツネ・読売と同体となったような反応を示している。「阪神タイガース」のためならこのプロ野球のガン連中とも手を 組むというのだろうか。一投資家を指して「偽善者のインチキ野郎だ」とまで吠える下品な男に「よう言うてくれた」と感謝するのだろうか。「阪神ファン」は プロ野球改革の抵抗勢力になりつつあるのではないか。少なくともこの男を痛烈に批判した村上氏の方が正論であると思うのは私だけであろうか。

私はタイガースファンである。しかし、阪神ファンではない。



タイガースは誰のものか(2)

かつて、タイガースが強かった頃。ウソかマコトか、「タイガースは優勝争いだけして優勝しない方がいい。その方が選手の年俸は上げなくてすむし、客が入ってカネは儲かる」と、電鉄首脳は言ったとか。

そして1985年以降の体たらく。掛布、バースは追われるように引退に追い込まれた。球団は即戦力を補強するわけでもなく、ドラフトでは有望選手の競争を避けて、ろくな選手をひっぱてこなかった。そこにタイガースを強くしようという意志が少しでも感じられただろうか。

これもウソかマコトか、昔、タイガースをサントリーに身売りする話が持ち上がった。少なからぬファンは、このまま阪神電鉄がタイガースを持ち続けるより、強くなるのではないかと期待した。

今年のセリーグ優勝祝賀会を見たか。今や遅しとビール掛けの瞬間を待つ選手を前に、愚にも付かない挨拶とやらを延々と続けたオーナーと社長。スポーツという空間に最も似つかわしくない登場人物とシチュエーションであった。

これまで、タイガースの親会社が、阪神電鉄でよかった、と心底思えたことがあっただろうか。何度でも言う。タイガース上場大賛成。あの爺さん連中から、タイガースをファンの手に奪い取ろうではないか。

タイガースは誰のものか

大阪では、パ・リーグのプレーオフや日本シリーズそっちのけで、村上ファンドの阪神電鉄株買収一色だ。

メディアの報道を見聞きして気になることがある。それは、タイガースがどうなるかというファンにとって重要な問題が、すべて阪神電鉄の経営の話として取り上げられていることだ。

そもそもタイガースに限らず、プロ野球であろうとJリーグであろうと、スポーツクラブは地域のモノであり、ファンのものであるはず。親会社の株が誰に買収されようと、タイガースというチームが、関西にあり、甲子園で試合をし、タイガースという名前を名乗り(何度も書くが阪神タイガースの「阪神」は親会社の阪神電鉄の「阪神」である!)、ファンが応援できるチームであればなんら問題はない。

タイガースというプロ野球チームを阪神電鉄という一企業が持っていることがいいのか、もっと別の所有形態がいいのか、重要なのはそこだけである。

地元の人しか乗らない電鉄会社のような親会社にとって、球団はいまさら宣伝道具ではないはず。とにかくよく稼いでくれる優秀な子会社、阪神電車のお客さんを増やす道具なのだ。それなら「球団名から親会社の名前を外す」という、欧米のプロスポーツやJリーグでは当たり前のことを、率先してやってもらいたい。

そしてその次は、タイガースが一企業の宣伝道具から脱皮し、「大阪タイガース」になってファンが株を持つことが遙かに素晴らしいことに思えるのだが…。


タイガース上場は面白い

リーグ優勝の余韻も冷めやらぬ中、村上ファンドによる阪神電鉄株買収に、電鉄、球団幹部が戦々恐々としている。

日経によると、ファンドを率いる村上世彰は、タイガースの株式上場を電鉄幹部に提案したという。電鉄側は「現時点でコメントすることはない」とのこと。http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20051005AT2D0402604102005.html

欧州サッカーでは、ラツィオ、ローマ、、マンチェスター・ユナイテッド、ニューカッスル・ユナイテッド等々、株式上場しているビッグクラブは多い。選手年俸が高騰している欧州では、クラブ経営に多額の資金が必要なためであろう。

株式取得の目的がはっきりしないため、村上氏に対しては、批判的な意見も多い。しかし、タイガース上場とは、実に夢のある話ではないか。ファンが一口株主になって、文字通り「我らがタイガース」になるのである。上場すれば買収の危険性が高まる、との批判もあろう。しかし、誰が買収するにせよ、現在のタイガースのアイデンティティを破壊し、ファンにそっぽを向かれるようなチームにすれば、それこそタイガースの企業価値はなくなってしまう。

阪神タイガースの「阪神」は、阪神電鉄の「阪神」である。所詮親会社の宣伝道具に過ぎない。ファンが持つチームになることによって、地域名としての「阪神」もしくは、クラブの原点に戻って「大阪タイガース」とすることも可能だ。いい提案だと思う私もタイガースファンである。

Profile
湯浅伸一
10年ほど地方紙で記者をしていました。
その後創業に参画し、現在は、関西で中小企業診断士をしています。
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