2005年08月
久しく落語の定席のなかった上方落語界だが、来年大阪天満宮に隣接して「天満天神繁盛亭」という寄席がオープンするという。東京なら新宿末広亭、上野鈴本演芸場といったものだ。上方落語協会と天神橋筋商店街が中心になって計画を進め、建設資金を市民の寄付で集めている。何とか資金的な目処は立ったようだ。落語ファンとして大いに楽しみである。 http://tenjin123.com/
しかし、最大の懸念は継続した集客、つまり落語中心の寄席がどこまでお客さまに受け入れられるかという点だ。
オープン当初は、協会も力を入れてマスコミの売れっ子を出演させるだろうから、集客に不安はないであろう。問題は、ご祝儀相場が終わった後の経営だ。天神橋筋商店街は日本一の商店街だが、難波や梅田のように広域商圏を持ってはいない。地元の人以外は、「買い物のついでにちょっと寄ってみる」という場所ではない。東京では、九代目正蔵襲名披露やテレビドラマ「タイガー&ドラゴン」のヒットでちょっとした落語ブームだと聞くが、関西ではブームというほどのものは感じられないのが実情。
そこで必要となるのが、マーケティングの視点である。寄席をエンターテインメントととらえれば、スポーツや音楽、演劇と同じようなマーケティング手法の導入が効果的ではないだろうか。この方面では、一部を除いて日本は進んでいるとは言い難い。欧米の手法を取り入れてみるのも一考。私もコンサルタントの端くれである。書いているうちにアイデアや手法が次々と沸いてきた。
うーん、寄席の経営に参加してみたいなあ。
先日民主党の郵政民営化法案に対するスタンスがわからないと書いたけれど、よくよく考えてみれば郵便事業自体が必要不可欠なものかどうか、よくわからなくなってきた。
およそ30兆円の財政投融資(この大金が国会=国民の審議なしに野放図に使われている!)、いわゆる「出口」の改革は不可欠である。しかし、「入口」そのものを無くしてしまえば(民営化ではない)一挙に解決といかないのだろうか。
私が郵便を使うのは年賀状と仕事上必要な文書類を誰かに送るときだけ。貯金はしていないので、郵便局へは時々振り込みのため出向くぐらい。このなかで国がやらなければ困ることがどれだけあるのか。ゼロである。宅配会社と民間金融機関ですべてまかなえるし、事実我が家で受け取る「郵便物」はほとんどメール便である。
それは都市部に住んでいるの人間の理屈で、山間僻地はたちまち困る、というのが郵政民営化反対派の論拠である。でも、本当に困るのは年金を郵便局窓口で受け取っている高齢者ぐらいではないのか。このサービスは役場でも十分対応可能だろう。郵便物なら宅配会社はどこでも行ってくれる。
そもそも利益を出す使命のある「民営化」と、ユニバーサルサービスを両立させることに無理がある。いっそ無くしてしまえ。そして本当に困る人たちが出てくれば、行政の責任で何らかの対応を考えたらいいのだ。
暴論ですか?
http://www.dpj.or.jp/seisaku/kan0312/soumu/BOX_SOM0020.html